当院の根管治療について
2025年2月5日
エストデンタルケア南青山橋本です
あっという間に1月が過ぎ、
1月もあっという間に過ぎ、バレンタインデーに向けてかわいくラッピングされたチョコレートが店頭に並ぶ季節となりました。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
今回は当院の根管治療についてお伝えしていきます。
根管治療とは
根管治療とは、虫歯が内部の歯髄まで進行した場合に行う根管(歯の根っこ)の治療です。
虫歯や歯周病が進行したとき、外傷により歯が折れたとき、過去に治療した歯が再感染を起こしたときなどに行われます。
虫歯が進行して歯髄まで細菌が侵入すると、歯がズキズキと痛んだり顔が腫れたりします。治療を受けずに放っておくと顎の骨へと感染が広がり、最悪の場合歯を失うおそれもあるため早期治療が非常に重要です。
根管治療は、痛みや腫れなどのつらい症状を取り除き、歯を残すために必要な治療法です。
当院の根管治療の特徴
1.診査・診断
当院の根管治療では、CT撮影をして歯や骨の状態を3次元的に見て診断をします。
根管治療をする歯や周囲の骨の状態を立体的に確認することができ、根の本数や骨の状態がわかるので、歯の炎症がどこからきているのかを突き止めることができます。
2.高性能マイクロスコープ
当院の根管治療では、20倍まで視野を拡大することが可能なマイクロスコープを使用して根管治療を行います。
マイクロスコープは、光軸(照明軸)と観察視軸の距離が近くなるように設計されていて、暗くて狭い根管の中にも光が入り明るい状態で、汚れを直接見ながら除去することができます。
肉眼で見つけるのが難しい歯の亀裂もマイクロスコープでは、はっきりと見ることが出来るので、痛みや炎症の原因を特定し、的確な治療ができます。
当院で使用している器具
1.ニッケルチタンファイル(Ni-Ti File)
根管の拡大・清掃を行うための器具で、従来のステンレススチール製ファイルと比較して柔軟性が高く、根管の形状に沿って適応しやすいのが特徴です。特に、強く湾曲した根管や狭窄した根管にも対応しやすく、根管内での破折リスクを軽減します。
近年では熱処理されたNi-Tiファイルが開発され、従来よりも耐久性と柔軟性が向上しており、より安全かつ効率的な根管拡大が可能になっています。当院では様々なファイルを症例によって使い分けています。
2.エンドモーター(Endodontic Motor)
ニッケルチタンファイルを装着し、自動で回転や往復運動を行うモーターです。手用ファイルと比較して、短時間で効率的な根管拡大が可能であり、術者の負担を軽減する役割もあります。
最新のエンドモーターにはトルクコントロール機能が搭載されており、一定の負荷を超えると自動で逆回転し、ファイルの破折を防ぐことができます。
また、レシプロケーションモード(Reciprocation Mode)を利用すると、前後の往復運動を行い、より効率的に根管を拡大することが可能です。
3. 超音波チップ(Ultrasonic Tips)
超音波振動を利用し、根管内の洗浄、破折ファイルの除去、異物の除去などを行う器具です。
特に、ナトリウム次亜塩素酸(NaOCl)と併用することで、殺菌効果を向上させることができ、感染根管治療において重要な役割を果たします。
また、石灰化した根管の開通や、微細な隠れた根管(MB2など)の探索にも有効です。
4. バイオセラミックシーラー(Bioceramic Sealer)
根管充填時に使用する封鎖性の高いセメント材料です。従来のシーラー(レジン系や酸化亜鉛ユージノール系)と比較して、生体親和性が高く、硬化後に適度な膨張性を持つため、微小な隙間をしっかりと封鎖することが可能です。
さらに、抗菌作用や組織の治癒促進効果があり、感染根管治療においても非常に有効です。
5. MTA(Mineral Trioxide Aggregate)
根管のパーフォレーション(穿孔)リペアや、直接覆髄(ダイレクトパルプキャップ)に使用される生体親和性の高い材料です。硬化後には強固な封鎖性を示し、組織の再生を促す効果も期待できるため、根管治療において非常に有用です。
また、水分と反応して硬化する性質があるため、湿潤環境でも使用しやすいのが特徴です。
6.ガッタパーチャオブチュレーションシステム(Gutta-Percha Obturation System)
垂直根管充填に使用する機器で、加熱したガッタパーチャ(GP)を根管内に流し込み、密閉するシステムです。
従来の側方加圧法と比較して、三次元的な充填が可能で、より高い封鎖性が得られるため、治療の予後を改善することができます。
特に、ウォームバーティカルコンデンセーション法(Warm Vertical Condensation)やキャリアベースオブチュレーション法(Carrier-Based Obturation)を用いることで、根管内の複雑な解剖学的構造にも適応しやすくなっています。
7.ファイル
当院では、ニッケルチタン製のファイルを使用しています。
根管内は、複雑な形になっているケースも少なくありません。
ニッケルチタン製のファイルは、金属で固い性質がありながら弾力があり、しなるのが特徴で、複雑な根管内でも隅々まで清掃することが可能です。
このファイルの性質のおかげで、根管内に穴を空けるといった事故を防ぐことも可能になっています。
根管治療の手順
1表面麻酔、浸潤麻酔
治療を行う前に、患者の痛みを軽減するために麻酔を施します。表面麻酔で歯茎の感覚を鈍らせ、浸潤麻酔で治療部位の周囲を麻痺させます。
2ラバーダム防湿
根管治療の際にラバーダムを使用すると、患歯を周囲の唾液や細菌から隔離することができます。これにより細菌が患歯に侵入するリスクが減少し、治療の成功率が向上します。
また、患者様が誤って治療中の器具や薬剤を飲み込むリスクを減らす役割もします。
3虫歯、神経、被せ物の除去
虫歯や感染した歯髄を取り除きます。また、過去に施された被せ物がある場合は、被せ物も除去します。
4根管拡大、形成
専用の器具を使用して根管内を感染を取り除くために根管を拡大、清掃し、形を整えます。
5根管洗浄
根管内を洗浄し、残った細菌や感染物質を取り除きます。洗浄には消毒液を使用し、根管内を清潔に保ちます。
6仮封
治療部位を一時的に仮の蓋で封鎖することで、外部からの細菌侵入を防ぎ、治療部位を保護します。
1から6を繰り返して状態が安定した後に根管充填をします。
根管充填とは歯の根の中に、シーラーという薬剤とガッタパーチャという充填材を詰める処置です。
根管充填が完了した後、歯の冠部を修復します。
治療時間・治療回数
当院の根管治療の治療時間は1回90分ほどいただいております。
1回の治療時間を長くすることで、通院回数を少なくして患者様の負担を減らすことが可能です。
費用
当院の根管治療の料金は以下の通りです。(税込み表記)
前歯部
抜髄治療 ¥88,000
再根管治療 ¥99,000
小臼歯部
抜髄治療 ¥99,000
再根管治療 ¥110,000
大臼歯部
抜髄治療¥ ¥121,000
再根管治療 ¥132,000
歯髄保存治療 (MTAセメント) ¥33,000
逆根管治療 ¥143,000
当院では、患者様一人ひとりに丁寧なカウンセリングを行い、最適な治療プランをご提案しております。
他院で抜歯を提案された歯でも、当院の治療で残せる可能性があります。
根管治療を検討されている方は、エストデンタルケア南青山に気軽にご相談ください。