虫歯になりやすい部位とその予防方法
2024年12月18日
こんにちは!エストデンタルケア南青山、歯科衛生士の橋本です。
街中の色鮮やかなイルミネーションが楽しい季節となりましたね。
今年も残りわずかとなりましたが、皆さまのお口の健康状態はいかがでしょうか?
今回は「虫歯になりやすい部位とその予防方法」について詳しく解説いたします。
虫歯は進行段階に応じて治療法が異なりますが、日々の適切なケアで予防可能な病気です。当院の取り組みも交えながらお伝えしますので、ぜひご参考にしてください。
1. 虫歯とは
虫歯は、歯垢(プラーク)に潜むミュータンス菌やラクトバチルス菌が糖分を分解し、酸を作り出すことで歯が溶ける病気です。
この脱灰が唾液の再石灰化を上回ると、虫歯が進行します。
特にお菓子やジュースに含まれる「果糖ブドウ糖液糖」は、虫歯菌の格好の栄養源となります。
虫歯発生の仕組み
1. 酸性の環境: 食事や間食後、口腔内のpHが5.5以下に低下するとエナメル質が溶け始めます。
2. 唾液の働き: 唾液が中和作用と再石灰化を促進しますが、糖の多い飲食物や頻繁な間食が唾液の働きを妨げます。
3. リスク因子: 歯並び、唾液量、清掃状態などが重なることで、虫歯がさらに進行しやすくなります。
2. 虫歯の進行段階と治療方法
虫歯は進行段階に応じて「CO」から「C4」まで分類されます。
それぞれの状態に応じた治療法を正確に選択することが重要です。
● CO(初期虫歯) エナメル質の表面に白濁が現れた状態で、まだ穴は開いていません。痛みはなく、適切なケアで自然回復が可能です。
治療方法 • プラークコントロール(正しい歯磨き) • フッ素塗布で再石灰化を促進
● C1(エナメル質虫歯) エナメル質が侵され、小さな穴が開き始めた状態です。冷たい飲み物がしみる場合がありますが、軽度の治療で対応可能です。
治療方法 • 軽度の場合はフッ素塗布 • ダイレクトボンディング(詰め物)
● C2(象牙質虫歯) エナメル質を越えて象牙質に到達した段階です。甘いものや温かいものがしみるなどの症状が現れます。放置すると進行が早いため、早期治療が重要です。
治療方法 • ダイレクトボンディング • インレー(型取りをした詰め物)
● C3(歯髄炎) 虫歯が神経(歯髄)に達し、激しい痛みや炎症を引き起こしやすい状態です。歯髄を保存することが難しい場合があり、その際は根管治療が必要になります。
しかし当院であれば、可能な限り歯髄を残せるよう計画を立てますのでご相談ください。
治療方法 ・直接覆髄、生活歯髄切断(可能な限り歯髄を保存する方法) • 根管治療(歯髄の除去と根管の消毒) • クラウン、アンレー(被せ物)で歯の形態を回復
● C4(残根状態) 神経が壊死し、虫歯が歯根の先まで達した状態です。膿がたまり激痛を伴う場合もあり、歯を残すことが困難なことがあります。
しかし当院であれば、可能な限り歯を保存できるよう計画を立てますのでこちらもご相談ください。
治療方法 ・エクストリュージョン、臨床的歯冠延長術(可能な限り歯を保存する方法) •抜歯が必要な場合は抜歯後、補綴治療(インプラント、ブリッジ、接着ブリッジ他)
3. 虫歯になりやすい部位とその原因
● 奥歯(臼歯) 複雑な溝やくぼみが多いため、汚れが溜まりやすく、清掃が不十分になりがちな部位です。
● 歯と歯の間(隣接面) 隣接面は歯ブラシが届きにくく、歯垢や食べ物のかすが溜まりやすい部分です。歯並びが悪い場合はリスクがさらに高まります。
● 歯の根元(歯頸部) 歯茎が後退して歯根が露出すると、虫歯菌の攻撃を直接受けやすくなります。歯根は象牙質でできているため、エナメル質よりも虫歯が進行しやすいのが特徴です。
4. 効果的な清掃方法
● 奥歯の清掃 溝に沿ってブラシを当て、小刻みに動かします。ヘッドが小さめの歯ブラシを選び、奥歯の外側は口を少し閉じて磨くと良いでしょう。
● 歯と歯の間の清掃 歯ブラシだけでは不十分なので、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。隙間の大きさに合った器具を選び、優しく動かして歯垢を除去します。
● 歯の根元の清掃 毛先を歯茎の境目に当て、細かく優しく動かして磨きます。力を入れすぎると歯茎を傷つける恐れがあるため注意が必要です。
虫歯予防には、毎日の正しいセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両方が欠かせません。
エストデンタルケア南青山では、リラックスできる環境で患者さまに合った予防プランをご提案し、健康な歯を守るお手伝いをしています。
年末のこの機会に、お口の健康を見直してみませんか?ご不明点があればメールやお電話でも、何なりとご相談ください。 エストデンタルケア南青山 歯科衛生士 橋本