喫煙がインプラントに及ぼす影響と対策!
2025年10月2日
こんにちは。港区南青山、東京メトロ「外苑前駅」より徒歩4分にある歯医者「エストデンタルケア南青山」です。
インプラント治療は、失った歯を補うための有効な選択肢として多くの方に選ばれています。見た目の自然さや噛む力の回復など、多くのメリットを持つ一方で、治療の成功には生活習慣や全身の健康状態が大きく関わってきます。
そのなかでも特に注意が必要とされるのが喫煙です。喫煙習慣がある方がインプラント治療を受けると、さまざまなリスクが伴います。では、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。
今回は、喫煙習慣がある方がインプラント治療を受けるとどのようなリスクがあるのか解説します。禁煙による効果や、喫煙習慣がある方がインプラント治療を受けるときの注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療における喫煙の影響
喫煙はインプラント治療に悪影響を及ぼす可能性があります。ここでは、喫煙がインプラント治療にどのような影響を及ぼすのか解説します。
インプラント体と顎の骨が結合しにくくなる
インプラント治療では、インプラント体と顎の骨が結合することで、しっかり噛めるようになりますが、喫煙習慣があると、この結合が妨げられる可能性があります。
喫煙によって体内に取り込まれるニコチンは血管を収縮させ、血流が悪くなります。これによって、インプラント手術後に必要となる酸素や栄養素が十分に患部へ届きにくくなると、インプラント体と顎の骨が結合しにくくなるのです。
感染リスクが増加する
喫煙は免疫機能を低下させるため、細菌に対する抵抗力が弱まります。その結果、術後に細菌感染を起こしやすくなり、インプラント周囲炎と呼ばれる炎症を引き起こすリスクが高まります。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺組織が炎症を起こす疾患です。インプラント周囲炎が進行すると顎の骨が失われ、インプラントがぐらついたり、最悪の場合にはインプラント自体が脱落したりする可能性もあります。
口腔内の環境が悪化する
タバコを吸うことで歯ぐきの血色は悪化し、黒ずんで見えることがあります。また、ヤニやプラークが付着しやすくなるため、口臭の原因となるだけでなく、口腔内を清潔な状態に保ちにくくなります。こうした環境の悪化は、インプラントの長期的な維持を難しくする要因です。
インプラント治療中に禁煙をするためのポイント
上述のとおり、インプラント治療中に喫煙を続けると、歯茎の血流が悪くなり、治療の成功率が下がる可能性があります。
しかし、なかなか禁煙できないという方もいらっしゃるでしょう。ここでは、インプラント治療中に禁煙するためのポイントについて解説します。
禁煙のタイミングを知る
インプラント手術の成功率を高めるためには、治療開始前から禁煙を始めることが推奨されます。少なくとも手術の2週間前から禁煙することで、血流や免疫機能が改善し、術後の治癒に有利な状態をつくることができます。
さらに、顎の骨とインプラント体をしっかり結合させ、また長く使用するためにも、手術後も禁煙を継続することが理想とされます。
禁煙補助グッズを活用する
タバコをやめたいと考えても、ニコチン依存によってなかなか禁煙できない方も多くいます。その場合、専用のパッチやガムといった禁煙補助グッズを利用することで、離脱症状を和らげながら禁煙を続けやすくなります。
また、医師に処方された禁煙補助薬を使う方法も有効です。
歯科医師や専門家のサポートを受ける
禁煙を一人で続けるのは大変ですが、歯科医師や禁煙外来などの専門家に相談することで、適切なアドバイスやサポートを得られます。インプラント治療のスケジュールに合わせた禁煙計画を立てることで、無理なく禁煙を継続できる可能性が高まります。
禁煙に対するモチベーションを高める
禁煙を続けるためには、強い意志だけでなく、日常生活での工夫も欠かせません。例えば「インプラントを長持ちさせたい」「健康的な口元を取り戻したい」といった具体的な目標を意識することが大切です。周囲の家族や友人に禁煙を宣言し、協力してもらうのも効果的です。
インプラント治療における禁煙の効果
インプラント治療中に禁煙することで、いくつかの効果が得られます。以下に詳しく解説します。
治療の成功率が上がる
禁煙を行うことで、インプラント治療の成功率は大きく向上します。
非喫煙者と喫煙者を比較すると、禁煙を実行した人のほうが顎の骨とインプラントの結合が安定しやすく、長期的な定着率が高いことがわかっています。これは血流や免疫機能が改善することで、手術後の回復環境が整うためです。
感染症リスクを軽減できる
禁煙によって免疫力が回復すると、細菌感染のリスクが減少します。特にインプラント周囲炎は、喫煙者に多く見られる合併症ですが、禁煙を継続することで発症率が下がり、インプラントを長期間安定して使い続けられる可能性が高まります。
歯ぐきの健康状態を改善できる
喫煙をやめると歯ぐきへの血流が改善し、色合いが自然なピンク色に戻る傾向があります。炎症が起こりにくくなるため、歯ぐき全体の健康状態が向上し、インプラントの周囲組織も安定しやすくなります。
これは見た目の印象を良くするだけでなく、口腔全体の健康維持にもつながります。
インプラントを長く使用できる
インプラントは一度埋入すれば長期的に使えるものですが、その寿命は生活習慣に大きく左右されます。禁煙することで炎症や骨吸収のリスクが低下し、結果的にインプラントをより長く、快適に使用することができます。
つまり禁煙は治療の成功だけでなく、長持ちさせるための鍵でもあるのです。
喫煙習慣がある方がインプラント治療を受けるときの注意点
喫煙習慣がある方がインプラント治療を検討する際には、注意しなければならないことがあります。以下に詳しく解説します。
術前のカウンセリングで正直に申告する
喫煙習慣がある方で、インプラント治療を検討している場合は、まず歯科医師に喫煙習慣があることを正直に伝えることが重要です。喫煙の有無や本数、期間などを把握することで、歯科医師はリスクを考慮した治療計画を立てることができます。
喫煙習慣があることを伝えずに治療を受けると、治療の安全性が損なわれる可能性があります。
治療期間中はできる限り禁煙する
完全に禁煙できない場合でも、手術前後の一定期間はできる限り喫煙を控えるようにすることが求められます。
特に術後1週間から2週間は骨の治癒や歯ぐきの回復が進む大切な時期であり、この期間の喫煙は成功率に大きな影響を与えるため、意識的に禁煙することが推奨されます。
メンテナンスを徹底する
喫煙者はインプラント周囲炎を発症するリスクが高いため、定期的なメンテナンスが不可欠です。歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることに加え、日常生活でのセルフケアも入念に行う必要があります。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助アイテムを使って丁寧に清掃することが、トラブルの予防につながります。
また、メンテナンスのために定期的に歯科医院を受診していれば、万が一、インプラント周囲炎などのトラブルが起こっていても早期に対応できるでしょう。
まとめ
インプラント治療は、自然な噛み心地や見た目を取り戻すことができる優れた治療法ですが、喫煙習慣がある方にとっては成功率を下げる大きな要因となります。
ニコチンによる血流障害や免疫力の低下は、顎の骨との結合や歯ぐきの回復を妨げます。また、インプラント周囲炎を引き起こすリスクも高まり、進行すると最悪の場合にはインプラントが脱落する可能性もあるのです。
しかし、治療の前後で禁煙を実行することで、これらのリスクは軽減され、インプラントの定着や長期的な安定性を大きく向上させることができます。また、治療後は定期的なメンテナンスとセルフケアを徹底することで、インプラントをより長く快適に使用できます。
インプラント治療を検討されている方は、港区南青山、東京メトロ「外苑前駅」より徒歩4分にある歯医者「エストデンタルケア南青山」にお気軽にご相談ください。
当院では、院長が全ての患者さんを対応するなど、患者さんの悩みに本気で向き合っています。歯を守りたい、芸能人のような歯にしたい、他院で断られたなどのお悩みを抱えている方はぜひご連絡ください。