親知らずが虫歯になる原因と放置するリスク!治療法と予防策も
2025年10月9日
こんにちは。港区南青山、東京メトロ「外苑前駅」より徒歩4分にある歯医者「エストデンタルケア南青山」です。
親知らずの虫歯は、多くの人が悩まされるトラブルといえます。親知らずは口の一番奥に生えるため、歯ブラシが届きにくく、どうしても汚れや歯垢がたまりやすいのです。そのため、他の歯よりも虫歯になりやすく、痛みや腫れなどのトラブルを起こしやすいのです。
また、親知らずの虫歯を放っておくと、すぐ隣の歯にまで虫歯が広がることがあります。そうなると、健康な歯まで治療が必要になるケースもあるため、早めの対応がとても大切です。
今回は、親知らずが虫歯になる原因から、放置によるリスク、治療法、予防方法までを詳しく解説します。親知らずの虫歯に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
親知らずが虫歯になる原因
親知らず(第三大臼歯)は、他の歯と比べて虫歯のリスクが非常に高い歯です。その理由は、生える位置や角度、周囲の環境に大きく関係しています。親知らずは正常に生えることが少なく、汚れが溜まりやすい構造的な欠点を持つため、清掃が難しいのが特徴です。
ここでは、親知らずが虫歯になりやすい主な原因を詳しく解説します。
歯ブラシが届きにくい位置にある
親知らずは口の最も奥に位置しており、通常の歯ブラシでは毛先が届きにくい場所にあります。特に、奥歯のさらに後方に生えているため、ブラッシングの際に力が入りにくく、汚れが残りやすいのです。
さらに、親知らずのうしろ側(頬の内側)は視界に入りにくく、手の動きも制限されるため、磨き残しが多く発生します。その結果、歯垢(プラーク)が蓄積し、虫歯菌が酸を出してエナメル質を溶かし始めます。
親知らずは噛み合わせに関与することが少ないため、気づいたときには虫歯がかなり進行していることも珍しくありません。また、奥に位置するため治療器具も届きにくく、虫歯治療そのものが難航することが多いのです。
歯並びや生え方が不自然である
親知らずは、顎の成長が終わったあとに生えてくるため、スペースが足りずに斜めや横向きに生えるケースが多く見られます。
これにより、隣の第二大臼歯と親知らずの間に狭い隙間が生じ、そこに食べかすや歯垢がたまりやすくなります。その隙間は通常の歯ブラシでは届かず、デンタルフロスを使っても十分に清掃できないことが多いため、虫歯菌が繁殖しやすい環境となります。
さらに、親知らずが押し出すように隣の歯を圧迫することで歯並びが乱れ、全体の清掃性が悪化することもあります。このような悪循環によって、虫歯だけでなく歯周病を併発するリスクも高まります。
歯茎に埋もれている
親知らずのなかには、歯の一部または全体が歯茎に埋まっている埋伏歯(まいふくし)の状態で生えてくるものがあります。特に、歯茎の一部だけに隙間ができている半埋伏(はんまいふく)の場合、そこに細菌や食べかすが溜まりやすいです。
その隙間は細菌が繁殖するのに最適な環境であり、やがて智歯周囲炎と呼ばれる炎症を引き起こすこともあります。この炎症が繰り返されると、歯茎が腫れたり、痛みが強くなったりするだけでなく、周囲の骨まで感染が広がることもあります。
また、歯茎に覆われている部分は目で確認できないため、虫歯が進行しても気づきにくいという問題もあります。発見が遅れ、治療を受けるころには抜歯が避けられないほど悪化しているケースも珍しくありません。
唾液の届きにくい環境にある
唾液には口腔内の汚れを洗い流し、虫歯菌が作り出す酸を中和する重要な役割を持っています。
しかし、親知らずは口の奥深くに位置しているため、唾液が届きにくく、再石灰化(歯の自然修復)が起こりにくい環境にあります。特に、口呼吸の習慣がある人や、ドライマウス(口腔乾燥症)の人は、親知らず周辺の乾燥が進み、虫歯のリスクがさらに高まります。
虫歯になった親知らずを放置するリスク
親知らずの虫歯をそのままにしておくと、思わぬトラブルを引き起こすことがあります。ここでは、放置することで生じる主なリスクについて解説します。
隣の歯に悪影響を及ぼす
虫歯が進行した親知らずは、隣の第二大臼歯にも悪影響を与えることがあります。親知らずと隣の歯の間は非常に狭いため、虫歯菌が隣の歯にまで広がりやすいのです。その結果、健康だった歯まで虫歯になってしまい、最悪の場合、2本同時に抜歯が必要になることもあります。
また、歯根が近い場合には炎症が広がって歯髄炎を起こすこともあるため、放置は避けるべきです。
口臭の原因になる
虫歯が進行すると、虫歯菌や食べかすの分解によって悪臭を放つガスが発生します。特に親知らずの周囲は清掃が行き届きにくく、細菌が繁殖しやすいため、口臭が強くなりがちです。
また、虫歯によってできた穴に汚れがたまり続けると、慢性的な口臭の原因となります。口臭は自分では気づきにくく、周囲の人に不快感を与えることもあるため、早めに治療を受けることが重要です。
全身の健康に悪影響を及ぼす
親知らずの虫歯をそのまま放置すると、炎症が広がって歯茎や顎の骨にまで感染が及ぶことがあります。さらに悪化すると、細菌が血液を通して全身に運ばれ、心臓や腎臓などの重要な臓器に影響を与えることもあります。こうした感染は、体全体の健康にも関わってくるのです。
特に、免疫力が低下している人や糖尿病などの持病がある人は、感染が重症化する危険性が高まります。そのため、親知らずの痛みや腫れを感じたら、自己判断で放置せず、できるだけ早めに歯科医院を受診することが大切です。
口の中の健康は全身の健康につながっているという意識を持ち、早めのケアを心がけましょう。
痛みや腫れが悪化する
虫歯を放置し、歯の神経まで細菌が到達すると、強い痛みを引き起こします。また、炎症が広がることで歯茎や頬が腫れ、発熱を伴うこともあります。
症状が進むと、膿がたまって口を開けにくくなったり、食事が困難になったりします。こうした状態になると、治療も複雑化し、抜歯や外科的処置が必要になるため、早めの対応が重要です。
親知らずが虫歯になったときの治療法
虫歯が表面のエナメル質にとどまっている場合は、虫歯部分を削り、レジンなどの詰め物をして修復することがあります。
しかし、親知らずは奥まった位置にあるため、治療に使用する器具が届きにくいです。また、治療しても歯ブラシが届きにくいことから、再び虫歯や炎症を起こす可能性があります。
そのため、抜歯が選択されることが多いのです。早い段階で抜歯を行うことで、隣の歯への影響を防ぎ、口腔内の健康を長く保つことができます。
親知らずの虫歯を予防する方法
親知らずが虫歯になるのを防ぐためには、日常的なケアと定期的な歯科受診が欠かせません。ここでは、具体的な予防法をご紹介します。
正しいセルフケアで歯垢を除去する
親知らずの周辺を清潔な状態に保つためには、奥までしっかり届く歯ブラシを使い、丁寧に磨くことが大切です。磨き残しを防ぐために、鏡を見ながら角度を変えてブラッシングするのもよいでしょう。電動歯ブラシを使用すると、短時間で効果的に汚れを落とすことができます。
デンタルフロスや歯間ブラシを活用する
歯と歯の間や親知らずの周囲に付着した汚れは、歯ブラシだけでは十分に落とせません。デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、細かい隙間の歯垢も取り除くことができます。特に親知らずが斜めに生えている場合は、食べかすが溜まりやすいため、毎日の習慣に取り入れることが重要です。
定期的に歯科検診を受ける
親知らずの虫歯や炎症は、初期段階では自覚症状が少ないことが多く、気づかないうちに進行している場合があります。そのため、少なくとも半年に1回は歯科検診を受けることが大切です。
早期に異常を発見できれば、抜歯を回避できる可能性もあります。また、歯科医院でプロによるクリーニングを受けることで、セルフケアでは落としきれない歯石やバイオフィルムを除去できます。
食生活を見直す
虫歯を予防するためには、食生活の改善も大切です。糖分を多く含むお菓子やジュースは、虫歯菌が酸を作り出す原因となるため、摂取量を控えましょう。また、よく噛んで唾液の分泌を促すことで、口内の酸を中和し、自然な再石灰化を促進します。
食後すぐに歯を磨けない場合は、水で口をすすぐだけでも効果的です。バランスの取れた食事を心がけ、口内環境を整えましょう。
まとめ
親知らずの虫歯は、気づかないうちに進行しやすく、放置すると隣の歯や全身の健康にまで悪影響を及ぼす可能性があります。早めに歯科医院で診察を受け、適切な治療を受けることが大切です。また、日常的なセルフケアや定期的な検診で、虫歯を予防することができます。
痛みが出てからでは遅いことも多いため、気になる症状があれば早めに歯科医師に相談しましょう。
親知らずの虫歯にお悩みの方は、港区南青山、東京メトロ「外苑前駅」より徒歩4分にある歯医者「エストデンタルケア南青山」にお気軽にご相談ください。
当院では、院長が全ての患者さんを対応するなど、患者さんの悩みに本気で向き合っています。歯を守りたい、芸能人のような歯にしたい、他院で断られたなどのお悩みを抱えている方はぜひご連絡ください。