咬合再構成とは?原因・症状・治療法と費用まで徹底解説
2025年9月11日
こんにちは。港区南青山、東京メトロ「外苑前駅」より徒歩4分にある歯医者「エストデンタルケア南青山」です。
「噛み合わせが悪いと感じる」「歯並びや顎の違和感で食事や会話がしづらい」とお悩みの方は少なくないのではないでしょうか。
噛み合わせの問題を放置すると、むし歯や歯周病だけでなく、顎関節症や全身の健康にも影響を及ぼすことがあるため、早期の対応が重要です。
この記事では、咬合再構成とは何か、咬合(噛み合わせ)の基礎知識、そして近年咬合再構成が注目される背景について詳しく解説します。
噛み合わせのトラブルを根本から改善したい方や、治療法を検討している方はぜひ参考にしてください。
咬合再構成とは
咬合再構成とは、歯や顎の位置、噛み合わせのバランスを総合的に見直し、適切な機能と健康的な状態を取り戻すための歯科治療のことです。
さまざまな原因で本来の咬合が崩れてしまった場合、咬合再構成を行うことで口腔内のバランスや顎関節への負担を調整します。そして口腔内の問題を根本から解決することが目的です。
咬合再構成では、被せ物や入れ歯で歯を補ったり矯正治療などを組み合わせて治療を行います。
咬合(噛み合わせ)について
正常な咬合は、上下の歯が過不足なく正しく接触し、食べ物をしっかり噛み砕くことができる状態を指します。
良い噛み合わせは、食事や会話を快適に行えるだけでなく、顎関節や筋肉への負担を減らし、歯や歯周組織の健康を守る役割も持っています。
噛み合わせが乱れると、顎の痛みや頭痛、歯のすり減り、さらには全身の不調につながることもあるため、咬合のバランスはとても重要です。
咬合再構成が注目される背景
現代では、高齢化や生活習慣の多様化により、歯の喪失や噛み合わせのトラブルが増加しています。
また、審美的な観点やQOL(生活の質)向上への関心も高まっており、部分的な治療だけでなく、全体的な口腔機能の回復を目指す咬合再構成が注目されています。
適切な咬合再構成を行うことで、しっかり噛める状態が長く保たれ、より長期間食事や会話をより快適に楽しめるようになることが期待できます。
咬合再構成が必要となる主な原因
咬合再構成が必要となる主な原因について、どのような背景があるのかを具体的に解説します。
歯の欠損や摩耗による咬合崩壊
歯が抜けたまま放置したり、長年の使用で歯がすり減ると、上下の歯のかみ合わせが崩れることがあります。これにより、嚙み合わせのバランスが乱れ、残っている歯や顎関節に負担がかかる場合があります。
正しい噛み合わせができなくなることを咬合崩壊と言い、咬合崩壊が進行すると食事や発音に支障をきたすこともあるため、早めの対応が大切です。
歯周病や虫歯による影響
歯周病や重度の虫歯は、歯を支える骨や歯そのものを失う原因となります。
歯が動いたり抜けたりすると、咬み合わせが変化し、全体のバランスが崩れることがあります。このような場合、咬合再構成が必要になることがあります。
不適切な被せ物や入れ歯の影響
被せ物や入れ歯が合っていないと、噛み合わせにズレが起きることがあります。このズレが続くと、周囲の歯や顎にしわ寄せが行き悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため被せ物や入れ歯自体にも適切な調整や、再作製が必要になる場合があります。
生活習慣や癖(食いしばり・歯ぎしり)
無意識に行っていることも多い食いしばりや歯ぎしりの癖は、歯や顎に大きな負担をかけます。これが続くと歯の摩耗や歯列の乱れを引き起こし、咬合のバランスが崩れることがあります。
咬合再構成が必要な人に現れる症状
咬合再構成が必要とされる方には、噛み合わせや顎、全身にさまざまな症状が現れることがあります。ここでは、主な症状について詳しく解説します。
噛み合わせの違和感や痛み
咬合のバランスが崩れると、食事や会話の際に噛み合わせがしっくりこない、歯が当たる場所が変わったと感じることがあります。
また、噛むときに歯や歯ぐきに痛みや圧迫感が生じる場合も見られます。こうした違和感や痛みは、放置しても良くなることはほとんどありません。
悪化すると日常生活に影響を及ぼすこともあるため注意が必要です。
顎関節症や顎の痛み・音
嚙み合わせがズレることにより顎の関節に負担がかかると、口を開け閉めする際にカクカクと音がしたり、顎の痛みや動かしにくさを感じることがあります。
これらは顎関節症の一症状であり、放置すると症状が悪化する可能性もあるため、早めの相談が肝心です。
歯並びや顔の歪み
噛み合わせのズレが続くと、歯並びが変化したり、顔の左右差が目立つようになることがあります。特に長期間放置した場合、顔の輪郭や表情にも影響が及ぶことがあるため、注意深く観察することが大切です。
食事や発音への影響
噛み合わせの問題は、食べ物をうまく噛み切れない、飲み込みにくいといった食事の不便さや、発音が不明瞭になるなどの影響を及ぼすことがあります。これにより、食事や会話がストレスに感じられることもあります。
全身症状(肩こり・頭痛など)
噛み合わせの乱れは、顎や首、肩の筋肉に負担をかけることがあり、肩こりや頭痛、首の痛みなど全身の不調につながる場合があります。これらの症状が続く場合は、噛み合わせが原因になっていることも考えられます。
咬合再構成の検査と診断方法
咬合再構成を行う際には、適切な検査と診断が非常に重要です。ここでは、主な検査方法について詳しく解説します。
咬合分析と診断
まずは検査を行い、噛み合わせのズレとなっている原因を探します。
さまざまな検査をもとに上下の歯のかみ合わせや歯列のバランス、歯の位置関係や咬合のズレなどを詳細に分析して、必要な治療範囲を客観的に把握します。
レントゲン・CTによる評価
レントゲンやCT撮影は、歯や顎の骨の状態、歯根や骨の厚み、顎関節の形態などを三次元的に確認するために活用されます。これにより、表面からは分かりにくい骨や歯の内部の状態まで評価でき、より精度の高い治療計画の作成に役立ちます。
顎関節や筋肉の機能検査
咬合再構成では、顎関節や咀嚼筋の動きや痛みの有無も重要な診断ポイントです。開口量や顎の動き、筋肉の緊張度を調べることで、顎関節症や筋肉の不調がないかを確認します。
石膏模型や咬合器の活用
患者さんの歯型を採取し、石膏模型を作成して実際の動きを確認します。咬合器は、患者さんの顎の動きを再現する装置で、模型を装着して咬合状態を詳細にシミュレーションします。
咬合再構成の治療方法と流れ
咬合再構成の治療方法と流れについて、どのような手順で進められるのかを具体的に解説します。
治療計画の立て方と説明
咬合再構成では、まず患者さんの口腔内の状態をしっかりと検査し、咬み合わせの問題点や歯の欠損状況を把握します。
そのうえで、患者さんのご希望や生活背景も考慮しながら、治療のゴールや治療手順を丁寧に説明します。
治療に伴うリスクや予想される変化についても事前に十分な説明を行い、ご納得いただいたうえで治療を開始します。
治療開始
咬合再構成のためにはいくつかの治療方法があります。以下で解説します。
補綴治療(被せ物・ブリッジ・インプラント)
噛み合わせがズレている原因が、歯そのものに異常がある場合は治療します。
被せ物に異常がある場合は古いものを取り除き、新たに作成した被せ物を使用します。歯が抜けたり欠けている場合にはブリッジ、インプラントなどの補綴治療を行います。患者さんごとに適した補綴方法を選択し、機能性と審美性の両立を目指します。
矯正治療の併用が必要なケース
歯列や顎の位置に大きなズレがある場合、補綴治療だけで終わりではなく矯正治療を併用することもあります。矯正治療を並行して行うことで、より安定した咬み合わせを目指します。悪習慣が原因の場合は、専用のマウスピースやトレーニングなどを行い改善を
行います。
治療期間の目安と通院回数
咬合再構成は複数の工程を経るため、治療期間は半年から1年以上かかることもあります。通院回数や期間は個々の症例によって異なるため、事前に担当医とよく相談することが大切です。
また、治療後にメンテナンスが必要な場合も多いため、気になる方は相談しても良いでしょう。
咬合再構成の治療費と保険適用
咬合再構成の治療費や保険適用について、費用の目安や注意点を具体的に解説します。
治療費の相場と内訳
咬合再構成の治療費は、治療の内容や使用する材料、通院回数などによって大きく異なります。基本的には診断料、仮歯や仮義歯の作製費、最終的な補綴物(被せ物や入れ歯)などの費用が必要になります。
矯正治療を行う場合には数十万円から百万円を超える場合もあります。
また、治療に必要な検査や調整のための費用が別途かかることもあります。治療計画によって費用の総額が変動するため、事前に見積もりを確認することが大切です。
保険適用の可否と条件
咬合再構成は、保険診療の範囲外となることが多い治療です。
ただし、重度の咬合崩壊や顎関節症など、機能回復を目的とした場合などは、一部保険適用となるケースもあります。
保険が適用されるかどうかは、症状や治療目的、医療機関の判断によって異なりますので、事前に担当医に相談し、適用条件や必要な手続きを確認することが重要です。
自費診療の場合の注意点
自費診療で咬合再構成を受ける場合、治療内容や費用、治療期間などについて十分な説明を受け、納得したうえで治療を始めることが大切です。
医療機関によって費用設定や治療方針が異なるため、納得がいくまで複数の歯科医院で相談やセカンドオピニオンを受けることも検討しましょう。
治療後のメンテナンス費用やアフターケアについても事前に確認しておくと安心です。
咬合再構成治療後の注意点とメンテナンス
咬合再構成治療後は、治療効果を長く維持し快適な口腔環境を保つために、日常生活での注意や定期的なメンテナンスが重要です。
治療後のセルフケアと定期検診
治療後は、歯磨きやデンタルフロスなどを使った丁寧なセルフケアが不可欠です。歯科衛生士の指導を受けて正しい方法を身につけましょう。
また、咬合状態の変化や補綴物の状態を確認するため、歯科医院での定期検診も欠かせません。
再発予防のための生活習慣改善
咬合再構成後の安定を保つには、食事の際によく噛むことや、硬すぎる食べ物を避けるなど、咬合に負担をかけない工夫も大切です。
さらに、歯ぎしりや食いしばりといった習慣がある場合は、マウスピースの使用やストレス管理などの対策を検討しましょう。
治療後に起こりやすいトラブルと対処法
治療後は一時的な違和感や噛み合わせのズレを感じることがあります。
痛みや補綴物の外れるなどのトラブルが起きた場合は、自己判断せず早めに歯科医師へ相談してください。症状が軽度でも、放置せず適切な対応を受けることが再発予防につながります。
まとめ
咬合再構成は、噛み合わせのバランスが崩れた場合に、歯や顎の機能を回復させるための治療です。噛み合わせが崩れる主な原因には、歯の欠損や摩耗などが挙げられ、顎の痛みや噛みにくさなどの症状が現れることがあります。
治療では、精密な検査や診断を行って原因を特定させた後、補綴物や矯正など個々の状態に合わせた方法を選びます。
費用は治療内容や保険適用の有無によって異なり、治療後は定期的なメンテナンスが重要です。納得のいく治療を受けられるように、歯科医師とよく相談することが大切です。
咬合再構成を検討されている方は、港区南青山、東京メトロ「外苑前駅」より徒歩4分にある歯医者「エストデンタルケア南青山」にお気軽にご相談ください。
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